太平洋の海に眠る
1943年(昭和18年)5月17日
太平洋ビスマーク諸島で日本軍の輸送船が撃沈され
私の祖父は36歳で戦死した
父は10歳、 その弟は2歳で父親の顔を知らない
祖母は自分も死のうと思った
しかし、4人の子どもたちを思うと死ねなかった・・・・・
牛を飼って田畑を耕し
闇の行商もした
父は男手がないので中学を中退して働いた
1997年(平成9年)
父は初めて自分の父親の眠る太平洋の慰霊の旅に行った
54年の思いを果したのだった
この海の底に祖父は今も眠っている
私は子供の頃曽祖母や祖母から何度も何度も戦争の苦労と悲しみを聴いた。
いつも涙を流して語る祖母
私の知らない祖父だけれど、
船と一緒に沈んでいくその姿を何度思ったことだろう・・・
どんな思いで逝っただろう・・・
故郷に残した妻子を思い、どんなに無念だったことか・・・
世界中で 今も争いは絶えない
いつになったら平和が来るだろう
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